こんにちわ。
前回はお車を購入、または譲渡の際必ず必要になる【車庫証明の基礎知識】について記載させて頂きました。
今回は実際の業務の際、よく出合う【車庫証明手続きのトラブル事案】についてお話いたします。こちらの事案は、所有している駐車場スペースがあるにも関わらず【車庫証明】の許可がおりない原因の最多を占めています。
難しい言葉を並べてお話してもなんだかよく分からないなぁ…となってしまうので、今回はストーリー仕立てで解説します。
B男さんのお宅は、B男さんのご両親、奥様、B男さんの息子(社会人2年目)、B男さんの娘(大学1年目)の6人家族。
郊外の一軒家で、駐車場4台分の車庫付きのお宅にお住まいでした。お爺様が1台、B男さんが1台、奥様が1台、息子さんが1台と一家でお車を4台所有しています。
この時点でB男さんのお宅の駐車場スペースには既に収納出来るお車台数に対して満車の状態でした。
ある日、息子さんが横浜支社に転勤する事になり、会社社宅には駐車場スペースも準備されているとの事で息子さんは、自分の所有しているお車を持って横浜へ!2ヶ月も過ぎた頃、娘さんのお車を購入したいとB男さんがディーラー様を尋ねてこられました。
無事に購入も決まり、車庫証明申請手続きの依頼が入りました。ディーラー様とB男さんとの打合せで、B男さんのお宅の駐車場状況をお聞きしました。
- B男さん
- 「家の横に付いている大きな車庫が駐車場だよ!今3台車があるよ!4台入るから、娘の車はそこに停めるよ!」
- 当社
- 「承知しました。では、実際の車庫の確認にお伺いしたいのですがご予定は如何ですか?」
次の日の17時にB男さんのお宅に、車庫の場所、お車の停める位置、広さの確認にお伺いする事になりました。当時、お宅にお伺いすると初めてのお車に胸弾ませる娘さんが迎えてくれ、B男さんと共に駐車場を案内して下さいました。
駐車場スペースには問題なく、駐車場図面を簡単に写生、撮影し、現在所有している3台のお車のメーカーを聞きました。
- B男さん
- 「お父様がG社、自分がT社、妻がW社だよ。」
- 当社
- 「ありがとうございます。このお車の中で下取りに出されるお車や、廃車予定のお車はありませんか?」
- B男さん
- 「無いですよ。3台ともこれからも乗る車ですよ。」
- 当社
- 「分かりました。では4台駐車場スペースがある中に3台お車があり、娘さんの新しい1台がこちらの駐車場スペースに増えるという事ですね?」
- B男さん
- 「はいそうです!よろしくお願い致します」
車庫証明に必要な書類に記入押印を頂き「こちらの書類を纏めて、添付書類を作成し明日警察に提出します。問題がなければ○日後に交付になりますので、ディーラー様にお届け致します。」
「よろしくお願い致します。楽しみにしてます。」と嬉しそうな娘さんに見送られB男さん宅を後にしました。
事務所に戻り、先程頂いた書類を整理し添付書類の作成が終わり、明日警察への提出のみとなりました。駐車場の広さも十分にあり、ご自宅の敷地内で駐車場の位置も分かりやすく問題なく事が進む案件だと思いました。
翌日、警察への申請を終えて依頼を頂いたディーラー様へ車庫証明の交付予定日を伝え後は交付を待つのみとなりました。
夕方、当社に警察からのお電話がなり「本日提出頂きましたB男さんの車庫証明の件ですが… 台数オーバーです。このままでは、今日申請頂いた車庫証明の許可をする事は出来ません」
台数オーバー!?どうゆう事でしょう?
4台駐車場スペースがあり、先住の3台に新しく1台追加の計4台。計算しても台数オーバーになるはずが無いこの案件。なぜ台数オーバーという連絡を頂いたのかお分かりになりますか?
こちらの事案は、本当に車庫証明申請の中での1番の落とし穴になる事例です。台数オーバーのその理由は一体なんだと思いますか?
その答えは次回に続きます。