近年、空き家が増えて社会問題となっていましたが、今日は、その空き家がらみのお話です。
例えば、空き家の屋根瓦が落ちて、ちょうど歩いていた通行人にあたって怪我をさせてしまった場合を考えてみましょう。
その場合の責任は誰になるかというと建物の所有者です。所有者には所有建物に対して、安全性を保つ義務がありますので、それを怠り建物が倒壊して周りに迷惑をかけてしまった等は所有者が責任を負います。それは空き家だったとしても同様です。
ただ、空き家になっていた理由が、住んでいた先代(例えば、両親)が亡くなり子供たちも住むことがなくなった場合。
空き家になる理由は、これが多いと思いますが。その時の責任は建物所有者の相続人全員が法定相続分の割合で責任を負うことになります。
その他のケースで、空き家ではなく、例えば相続人の1人である長男が実家を継いで住んでいた場合、同じく瓦が落ちて他人に怪我を負わせてしまった。その時は一時的には長男の責任とはなりますが、所有者として父親の名義として登記されていた場合は、その他の相続人も責任を負うことになる可能性があるので、そういうことになる前に、相続登記は済ませておいたほうが良さそうです。
